福島県郡山市には、県内唯一の男子中学のソフトボールチームがあります。小学生にも人気のソフトボールですが、県内の中学校には、男子が活動できる部活動はありません。生徒の受け皿となるクラブチームを通じて、ソフトボールを取り巻く現状について考えます。
「サード!」
「福島アルティメットJr.ソフトボールクラブ」。郡山市を拠点に活動しています。チームは、県内唯一の男子中学生ソフトボールクラブチームとして去年、誕生。8月の全国大会では、結成2年目ながら全国3位に輝きました。

週末を中心に練習を行うチームには、県内各地から選手が集まってきます。なかには、南会津町から通う選手も。

南会津町から通う君島歩武選手「きょうは2時間くらい(かかった)。みんなと協力してできるのが楽しくて、全国大会でもいいところまで行けるので楽しんでやっている」
なぜ、2時間もかけて練習に通うのか…その理由は、男子中学生がプレーする場がないためです。
福島アルティメットJr.ソフトボールクラブ・村上淳代表「小学校のソフトボールチームは県内に100チームくらいあるのですごく盛ん。中学校になると受け皿がないので野球とかの部活をやる。高校も部活でソフトボール部があるのは少ない。男子についてはすごく厳しい環境の中にある」

県ソフトボール協会によりますと、県内にはスポーツ少年団など小学生のチームが100チーム近くあるのに対して、中学校の男子ソフトボール部は部員数の低下などを背景におととしまでに全て廃部になりました。
選手たちの活躍の場を確保しようと結成されたのが、「アルティメットJr」です。
しかし、そんなチームも順風満帆なわけではありません。
村上代表「大会には出られないし、女子も入れて一緒にローカル大会は出られるが、大会も関東に行かないとないので、苦労するところは多い。保護者たちは大変だと思う」