ロシアによる軍事侵攻で犠牲になった人について、身元の特定が難航していることを受け、ウクライナの警察が福島県警で検視の技術などを学びました。

研究員の話に熱心に耳を傾ける警察官。13日、県内を訪れて研修を行ったウクライナ国家警察です。ウクライナではロシアによる軍事侵攻で、多くの犠牲者が出ていますが、身元の特定が難航しています。

こうした現状から、ウクライナの警察では震災で多くの遺体の身元の確認を経験した県警から専門的な知識を身につけようと、県警科学捜査研究所で研修を行いました。

こちらは、自動で検体からDNA型の解析を進める機械です。ウクライナの警察は、血液から採取した検体のデータを視察するなど、研究員の説明を受けていました。

県警本部刑事総務課・阿部勝也参事官「状態の悪い遺体から検体を取り出してどのようにDNA鑑定を行っていけば効率的なのか、共有できる部分だと考えている」

また、ウクライナの警察は浪江町の震災遺構・請戸小学校も視察し、震災や原発事故の被害について、説明を受けました。ウクライナの警察は14日も県警で研修を行い、被災地で対応した警察官と意見を交わす予定です。