東京電力福島第一原発で放射性物質を含む処理水を海に放出する計画をめぐって、韓国の専門家でつくる視察団が23日、原発構内を視察しました。
今回の視察は、詳しい日程や内容などは公表されておらず、まさに『異例の対応』と言えます。
韓国側は視察の目的について、「科学的な安全性について、データと専門性に基づいて、点検するもの」などと説明しています。韓国国内では海洋放出に対して、反対や懸念の意見が根強く、視察後の評価や分析については、慎重になっているものとみられます。
海洋放出に対する懸念は、韓国のほか、中国などでも根強く、日本側にしてみれば、今回の視察をきっかけに、海外での理解を広げる機会でもありました。ある関係者は、「当初は公開でやることも想定されていた」と話し、両国関係の中で、今回の対応に至ったと思われます。
海外での理解にもつながるだけに、韓国の専門家が視察の後、何を発信するのか注目されます。