高値が続くコメ対策としてのお米券の配布が全国で議論を呼ぶなか、福島県西郷村の髙橋廣志村長は9日、12月定例村議会で「お米券の配布は考えていない」と答えました。

これは9日、村議会議員から「お米券の配布を考えているのか」といった質問に答えたもので、高橋村長は「ほかの物価対策の実施を検討しており、お米券の配布は考えていない」と答えました。

配布を考えない理由として、一昨年から行っている「子育て応援米支給事業」などを挙げています。これは村が独自に村内に住む18歳以下の子ども1人当たり西郷村特産のコシヒカリ10キロを配布している事業で「価格が高騰した今こそ続ける意味がある」として、補正予算でさらに予算を増やして対応しています。支給対象は約3,500人いますが、今年はこれまでに約半数が受け取っているということです。

西郷村の「子育て応援米支給事業」は村が引換券を郵送し、村の農産物物産館で11月から翌年2月末までの期間で引き換えを行うもので、西郷村産コシヒカリがなくなった場合は、西郷村産ひとめぼれに切り替えることにしています。

西郷村では、より多くの村民が恩恵を受けられる政策の実施が物価高騰対策につながるとして、国の物価高騰対策対応重点支援地方創生臨時交付金の配分額の情報が入り次第、新たに補正予算を組み、さらなる物価高騰対策を実施したいとしています。

東北新幹線の新白河駅がある西郷村は11月1日現在、推計人口は21,278人で、人口減少が課題の東北のなかで人口増加傾向が続いています。