福島県の最低賃金について、引き上げ額の目安を示す審議会は、時給をこれまでより78円高い1033円にするよう福島労働局に答申しました。

最低賃金は法律で定められた最低限の時給のことで、毎年、労働者側と経営側、そして専門家による審議会で引き上げ額の目安を示しています。審議会は5日、福島県の最低賃金を、人材の流出を防ぐことなどを理由に、現在の955円から78円引き上げ、1033円とするよう福島労働局に答申しました。

福島地方最低賃金審議会・熊沢透会長「最低賃金近傍で働いている人の手取りを増やすということを最優先にした。これに尽きるということ、そのメッセージを組んでいただきたい」

福島県の時給が1000円を超えるのは初めてで、引き上げ幅も昨年度の55円を上回る78円となり、過去最大となります。

大幅な引き上げに、街の人は。

飲食店でアルバイトする学生・20代「おいしいものを食べる機会も増えると思うし、コスメもいっぱい買えるのでうれしい」Q.1000円超えるかで違う?「全然違います、働くモチベになります」

専業主婦・80代「上がるってことは嬉しいことじゃないですか。低いと大変だから、家庭もね」

清掃業の正社員・10代「1000円を超えることが初めてなのでびっくりしたけど、そんなに賃金を上げちゃって大丈夫なのかなってのは本音ではある」

東北地方では、宮城の1038円を筆頭に、すべての県で1000円を超え、上げ幅も65円から80円と、大幅に上がる見通しです。引き上げの時期は、例年10月が慣例でしたが、今回は準備期間などを考慮し、福島県では来年1月1日となる予定です。