東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出する政府の計画を巡って、安全性を検証してきたIAEA=国際原子力機関のグロッシ事務局長が岸田総理に報告書を手渡しました。こうした中、村井宮城県知事は海洋放出開始時期は近いとの認識を示しました。
IAEA グロッシ事務局長:
「2011年に福島第一原発の事故が起きて以来、日本とIAEAは一緒に廃炉、そして復興のために協力してきたが、4日は重要な節目を迎えている」

4日朝に来日したIAEAのグロッシ事務局長は午後、岸田総理と面会しました。そして、処理水を海洋に放出する日本政府の計画についての安全性の評価を盛り込んだ最終報告書を手渡しました。処理水を巡っては、政府は夏ごろの海洋放出を検討していて、IAEAが政府の計画の安全性を検証してきました。報告書を受け取った岸田総理は今後「夏ごろ」としてきた放出開始時期を最終判断する見通しです。こうした中、村井宮城県知事は、処理水の海洋放出は近く行われるとの認識を示しました。
村井嘉浩 宮城県知事:
「(報告書の)細部について私はわかりません。最近、原子力規制委員会委員長が現地を視察したといった報道もございましたので、エックスデーが近づいているのではないかという感じはしております」

また、村井知事は処理水について「安全であることは間違いない」とし「風評被害が起こらないように政府として万全の努力をしてほしい」と語りました。







