2日に発表された秋の褒章で宮城県柴田町の大槻千あきさんは、藍綬褒章を受章しました。

大槻千あきさん:
「『民生委員さんが来た、これはどうするの』なんて声掛けされて、それが逆にうれしかった。そうやってうれしい人生を歩ませてもらったのに藍綬褒章をちょうだいするなんて身に余る光栄です」

1995年からおよそ30年にわたり民生委員として活動を続けてきた大槻さん。心に残っているのは東日本大震災のときの活動です。

大槻千あきさん:
「高齢者のお宅に行ったら薬を飲む水がないと言われた。水が断水になってくめない、配水車が来たけどお年寄りの足では30分以上かかると。そこからが大変でした。水を届けるために(集会所のある)山の上に登ったり降りたり」

時代とともに社会福祉活動の難しさを感じることもあったといいますが、活動で出会う人たちの温かさに支えられたと振り返ります。

大槻千あきさん:
「逆に私たちは周りの人からいろいろな支援を受けた。精神的にも。この世の中、持ちつ持たれつ、自分だけの人生ではなく周りの人を巻き込む人生、それが人生を楽しむこつかなと思います」