いわゆる「袴田事件」で死刑判決を受けていた袴田巖さんの裁判のやり直しをめぐり、裁判所、弁護団、検察による3回目の三者協議が6月20日、静岡地裁で開かれました。検察側はこれまでと同様に今後の方針は明らかにしないままです。

袴田巖さんは1966年、旧清水市で一家4人が殺害された事件で死刑が言い渡されていましたが、2023年3月に再審=裁判のやり直しが確定しています。

再審に向け静岡地裁、弁護団、検察による3度目の三者協議が20日開かれました。弁護団によりますと、20日は初めて法廷内で協議が進められ、再審公判をモニターのある法廷で進めたいという方針が静岡地裁から示されたということです。

一方、検察は袴田さんの有罪を立証するかどうかについて今回も態度を保留し、前回と同様に「7月10日までに立証の方針を示す」と話したということです。

弁護団は袴田さんを有罪とした重要証拠「5点の衣類」を証拠から排除するよう求めていて、袴田事件はねつ造によるえん罪事件だと訴えていくものとみられます。