袴田巖さんの弁護団が法務大臣などに声明文
審理の長期化が問題となっている再審=裁判のやり直しの制度をめぐり、袴田巖さんの弁護団は12月12日、法務大臣などに声明文を送りました。
声明文では現在、法務省で進む議論に懸念を示し、適正な法改正を求めています。
<袴田ひで子さん>
「巖だけが助かればいいと私は思っていない。冤罪で苦しんでいる方がたくさんいる。その方たちのためにも(検察側は)ぜひ証拠は出していただきたいと思っている」
12日、静岡市葵区の県弁護士会館で会見を開いたのは、2024年に再審無罪となった袴田巖さんの弁護団と巖さんの姉・ひで子さんです。
弁護団は12日、法務大臣と法務省の法制審議会宛てに再審法改正の早期実現を求める声明文を送りました。
再審法の改正をめぐっては、法制審議会での見直し議論と議員立法という2つの動きがありますが、法制審議会では冤罪被害者側が求めている「証拠開示の範囲を限定しないこと」「検察官による抗告を禁止すべき」という2点が反映されていません。

声明文では「断固として強く反対する」と訴えています。
<袴田さんの弁護団 小川秀世弁護士>
「再審法が不備であるために非常に苦労してここまできたというところが理解されていないのではないか」
また、議員立法の法案は国会に提出されましたが、今国会での審議入りが見送られることになり、小川弁護士は「非常に残念だ」と話しました。







