12月2日、富士宮市議会定例会に臨んだ富士宮市の須藤秀忠市長は「深刻化する不登校問題の現状と抜本的対策を問う」質問に対して「子どもが学校に行かないことをなぜかと考えると親が悪い」などと発言し、その後撤回する事態となりました。

問題となった発言は、仲亀恭平市議が子どもの成長に関わる課題として不登校の現状と対策を市側に質問した際の答弁です。

須藤市長は「子どもが学校に行かないことをなぜかと考えると親が悪い。学校が悪いのではなく、親が子どものしつけをちゃんとしないから学校へ行かなくていいというのが当たり前のようになった」などと不登校の原因は親にあるかのように発言。さらに「学校に行かないことは悪いことだと教えていかないと」と続けました。

須藤市長はその後、議会に発言取消申出書を提出し「私の答弁において不登校は親だけの責任であると捉えられかねない発言があったので取消をさせていただきたい」として発言を取り消しています。

質問をした仲亀恭平市議はSBSの取材に対し「不登校は親の責任だと強く明言されたところが衝撃的だった。不登校で悩んでいる親も自責の念にかられている親もいて、その方々を支援しようという教育長の発言もあった中で、市長の発言はそれを否定するような言葉だったので残念に思った」と話しました。

その上で、発言の撤回は評価するが発言の責任は伴うので気を付けてほしいとも語りました。

【須藤市長の発言全文】
子どもがですね。学校に行かないことをなぜかって考えてみますと、親が悪い。学校が悪いんじゃなくて、親がですね、子どものしつけをちゃんとしないから、学校へ行かなくてもいいというのが当たり前みたいになっちゃったんですね。

学校へ行くのは当たり前で、学校に行くのは当たり前だよ、行かなきゃダメだよっていうようなことを、いいことと悪いことの区別をちゃんとつけるし、子どもがいろんな判断をするっていうのは、子どもは親の後ろ姿を見て育つっていいます。あるいは三つ子の魂百まで持つっていって、小さい時のそういう気持ちっていうのはずっと大人になっても大事だなって。

とにかく家庭の愛が何よりも大事だなと。そういうことの中で、教育が大切だなっていうことが、この学校の教育じゃなくて、家庭での教育が大事だと思っております。

学校行かないってことは悪いことだと教えていかないと、こういう逃げ道もあり、あそこも救われるよとかっていろんな話がありますけれど、根本的な基本的なことについてはですね、やっぱり家庭が一番大事で、親の後ろ姿をこれ見て、子どもは育つ。

そして三つ子の魂百までも、家庭の愛、しつけ、厳しいしつけをすると子供がですね、もっと悪くなっちゃうんじゃないかなんて心配するよりも、やっぱり厳しいしつけの中に愛があって、そして子どもが正しい道にですね進むっていう、そういうことを悟ってくるんじゃないかなと私は思っています。