2025年で26回を迎えるしずおか市町対抗駅伝が12月6日に開催されます。注目の市町や選手を紹介します。
1回目は静岡県牧之原市。牧之原市代表として、竜巻で大きな被害を受けた故郷の思いを背負って走る女子高生ランナーがいます。牧之原市の高校2年生・千葉咲愛さんです。
<牧之原市 千葉咲愛選手>
「今回の被災で、その地域の方々の優しさや温かみを感じたので、その地域に恩返ししたいという思いがあります。こういうことがあったけど、頑張ってるっていう姿を見せたいと思います」
2025年9月、静岡県を襲った豪雨災害。牧之原市では竜巻が発生し、甚大な被害をもたらしました。現在も多くの家屋がブルーシートに覆われ、細江にある咲愛さんの自宅も、いまだ復旧作業が続いています。

<千葉選手>
「これが私の部屋の写真で、破片が飛んできて、ガラスが割れちゃって床に散らばっているような状況です。休校だったので、家に一人しかいなくて停電とかしている中で何が起きてるのか本当にわかんなくて外とかに出てみたら、いつもとは全然違う光景ですごい驚きました」
<牧之原市 紅林夏帆選手>
Q. 竜巻の後初めて千葉咲愛さんに会ったときは?
「いつも通り元気だったけど、こんな被害があったなんてそんな詳しくは聞いていなかった」
<千葉選手>
Q. あえて言わなかった?
「落ち込んでいるところを見せるのも、周りに気を遣わせてしまうとかしてしまうかなって思って、そんなに話さなかったです」
毎日高速バスを使い、牧之原から焼津中央高校に通う咲愛さん。
<千葉選手>
Q. 毎日この時間の高速バスに?
「はい」
市町対抗駅伝に今まで出た経験はなく、2026年は受験に専念するため、2025年が最初で最後の出場になる可能性があります。
どんなに苦しいときも笑顔を忘れないこと、それが咲愛さんのモットーです。走れることに感謝して、選手たちは2025年のしずおか市町対抗駅伝に臨みます。
<牧之原市 大澤友裕監督>
「リボンをチーム全員がつけて、その大会の方へ臨んで牧之原市の方々に少しでも元気が与えられたらとも思っております」
<千葉選手>
「被災した時にごみの回収に回ってくださった方や、隣の家の人が私の家の前の瓦礫まで拾ってくださったりとかしてすごい感謝が大きいです。元気な姿で楽しく走って、その地域に感謝を伝えられるような走りにしたいです」
タスキに込めるのはふるさとへの思い。牧之原市民に勇気と笑顔を届ける走りを誓います。
牧之原市の練習場でもある油田の里公園の大石館長は「駅伝チームに頑張ってもらうことで市民に生きる活力を与えてほしい」と語っています。
第26回しずおか市町対抗駅伝は12月6日午前10時号砲です。また会場の草薙陸上競技場(静岡市駿河区)では静岡県市町対抗物産展「夢逸品市場」を開催します。
2025年は58ブースが出展します。







