静岡地裁で開かれている袴田巖さんの再審やり直しの裁判の判決が9月26日に言い渡されます。弁護団は判決を前に、無罪判決が下された際に検察が控訴を断念するよう9月17日、静岡地検に申し入れ書を提出しました。

9月17日午後、静岡地検に要請書を提出したのは袴田巖さんの弁護団です。いわゆる「袴田事件」をめぐっては、4人を殺害したとして死刑が確定した袴田さんのやり直し裁判が静岡地裁で開かれ、2024年5月にすべての審理を終えています。

弁護団は判決を前に静岡地検に対し「検察官は再審請求審を含めるとすでに5回も争ったことになり、これ以上、本件で検察官が争うことは控訴権の濫用と言うべき」と指摘し、やり直し裁判で無罪判決が下された際、検察が控訴しないよう求める申し入れ書を提出しました。

<小川秀世 主任弁護人>
「特に捏造なり、捜査機関の違法をどこまで裁判所が判決のなかで認定してくれるか。それによって、袴田さんの無実が本当に誰にでも分かりやすい形で伝えられるような判決を期待している」

袴田さんのやり直し裁判の判決は9月26日に静岡地裁で言い渡されます。