黒い個体からわかること

(東洋産業 大野竜徳さん)
「でも黒い個体が時々見つかるということは、このような体色が完全には自然界から失われていないことを意味しています。生き物にとって有利か不利かは、そのときの環境によって変わります。

例えば、黒っぽい土の上や落ち葉が積もった林床では、黒い体の方が背景に溶け込みやすいことがあります。

また、黒い色は太陽の熱を吸収しやすいため、気温の低い朝には体温を上げやすく、活動を始めやすいという利点になる可能性もあります。

色には必ずメリットとデメリットがあり、黒だから損、緑だから得と単純には言えないのです。

しかし、このバッタがトノサマバッタだとすると、一般的な図鑑では典型的な体色が掲載されることが多く、このような真っ黒な個体はあまり紹介されていません。

自然の中では黒バッタはやはり、ちょっと珍しい少数派です」