広汎腹膜切除術との連携で広がる治療の可能性
PARP阻害薬維持療法の導入により、手術と化学療法で腫瘍が確認できない状態にできた患者の予後は著しく改善し、長期生存や治癒も可能になってきました。しかし、広汎ながん性腹膜炎を有する進行した状態で診断された患者の中には、腫瘍の消失を達成できず早期に再発してしまう患者が未だ多く存在します。
カルボプラチン腹腔内投与と、2026年1月より開始している広汎腹膜切除術とをうまく使い分けることにより、腫瘍の消失を達成できる患者を大幅に増加させることが期待されます。進行卵巣がん患者をPARP阻害薬維持療法にうまく繋げることができれば、これまで早期に再発していた患者の長期生存・治癒を達成できるようになると期待されます。
長尾教授(特任)は「論文が公表されてから3年も経ってしまいましたが、やっと患者さんに治療を届けることができました」と語っています。研究成果が実際の臨床へと結実したこの一歩は、がん性腹膜炎を抱える進行卵巣がん患者にとって、大きな希望となります。










