岡山大学が果たした役割

岡山大学学術研究院環境生命自然科学学域の小汐由介研究教授は、スーパーカミオカンデにおけるガドリニウム実験が2015年に正式承認されて以来、責任者としてガドリニウムの導入、検出器の較正および安定運用に大きく貢献してきました。

また、2020年開始のガドリニウム導入期間における解析手法の確立を当時の研究室所属学生・原田将之氏(現東京大学特任助教)と進め、初期データを用いた研究成果により、原田氏は「日本物理学会若手奨励賞」を受賞しました。

この時に開発された手法は今回のデータ解析でも用いられており、原田氏は解析チームリーダーとしてこの研究成果の導出を主導しました。

さらに、大気ニュートリノバックグラウンドの精密解析や、ガドリニウムによる中性子捕獲モデルの改良など、研究室メンバーが第一著者となる論文も複数あり、長年にわたる地道な研究の積み重ねが今回の成果につながりました

小汐研究教授は今回の成果についてこう語ります。

研究室で長年追い求めてきたニュートリノです。検出が極めて難しく、見果てぬ夢かとも諦めかけたこともありましたが、これまで研究室に所属したスタッフ・学生の努力、共同研究者との緊密な協力により、このような良い成果を上げることができました。今後もさらに研究を進め、『発見』と言える確定的な信号の検出を目指します」