抱えていた”見えないプレッシャー”
病気になったときに、「ほっとした」と話した池江選手。そこには、10代からオリンピックの舞台で活躍してきたトップアスリートだからこそ抱えていたプレッシャーや焦りがあったと言います。
(池江璃花子 選手)
「アジアの中でも敵がいない状態で、あとはオリンピックで金メダルというところで、メディアの方たちにも金メダル候補として取り上げてもらっていました。インタビューでも目標のメダルの色を聞かれることが多かったのですが、自分では一度もメディアの前で、『金メダルを獲りたい』と言ったことがありませんでした。『メダルを獲りたい』と言っていた理由は、自分にプレッシャーをかけたくなかったからです。心の中では絶対に金メダルを獲ってやるという気持ちでしたが、口に出してしまうと、いざ獲れなかったときにどうなってしまうんだろうという気持ちが浮かんでいた中での病気でした」
「自分はプレッシャーを力に変えられるタイプだと思っていましたし、むしろ注目してほしいタイプではあったのですが、病気になったときに『良かった、オリンピックに出られなくて良かった』と思った瞬間に、自分が今まで感じていなかったプレッシャーをこれほどまでに持っていたのだと気づいて、正直びっくりしました。オリンピックに行けなくて良かったなんて思う人は、この世に1人もいないと思いますが、私の場合はそこまで追い詰められていた部分はあったのだなと思いました」
【後編へ続く】
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