長年の「謎」だった660 km不連続面の凹凸

近年の地震観測によって、660km不連続面は地域によって大きく上下にゆがんでいることが明らかになっています。

たとえば、トンガやマリアナのようなプレートの沈み込み帯の下では深く陥没し、ハワイやアイスランドのようなホットスポットの下では浅く持ち上がる場所と深く陥没している場所が混在するという、特徴的な構造が確認されています。

従来、この境界はマントルの主要鉱物であるリングウッダイト※が高圧で分解する反応(ポストスピネル転移)によって形成されると考えられてきました。

しかし、この反応だけでは、観測されるような大きな深さの変化や地域差を十分に説明することができませんでした。

※リングウッダイト:地球のマントル遷移層(深さ約525〜660 km)に多く存在すると考えられている高圧相の鉱物。