小谷さんにとっての「未来」の意味
小谷さんは真緒ちゃんを亡くしてから「未来」という言葉の持つ意味が変わったといいます。
(小谷真樹さん)
「私は『未来」という言葉に対して明るい希望や夢、ほんとに明るいイメージを持っていたんですね。私自身ほんとにそういうふうに信じていました。でも、娘を失ったあとがですね、ほんとにこの希望っていう明るいイメージがですね、もう娘と過ごせない時間。私にとって未来っていうのは、もう真緒と話せない時間。もう真緒と笑い合えない時間。真緒と一緒に過ごせへん時間。会えない現実だけを確実に運んでくるのが未来なんだというふうにですね、ものすごくこの未来に対して、ネガティブと言いますか、希望を見出せなくなってしまいました」
「事件のあとなんですけれども、娘たちが小学校に通っていたので、今を生きる2人の娘たちが小学校に通うときもですね、運動会であったり、そういった学校のイベント行事に行くとですね、もちろん長女や三女の成長を見守れる喜びみたいなのはあったんですけども、それと同時に真緒の友達が走っているのに、その中に真緒がいない。真緒の友達が演技をしているのに真緒が見当たらない。授業参観なんかに行ってもですね、真緒がいないのは分かってるんですが、真緒がいたであろう教室を探してしまう自分がいました」
「真緒の卒業式なんかも、私は真緒が見るはずだった景色を見たいと思って学校にお願いして、卒業式に列席させてもらいました」
「初めから分かってたことではあったんですが、お友達がみんな立派に育って成長している姿を見れば見るほどですね、真緒が生きれなかった悔しさというものがですね、目をこみ上げてきて、ほんとに苦しい一日になってしまいました。そういった思いをですね、家族を亡くした人がしているなんていうことは考えたこともありませんでした」
真緒ちゃんが本来二十歳を迎えはずだった年に、真緒ちゃんの当時の友人が小谷さんのもとを訪ねてきました。
(小谷真樹さん)
「成人式の3か月ほど前にうちに来てくれて、『真緒ちゃん、一緒に成人式連れて行っていいですか』って言って連れて帰ってくれてですね、私自身ものすごく心を救われました」
「長女の成人式がよくその前年にあって、真緒の成人式を考えるともう心を塞いでいたんですけども、『どんなして一日過ごそうか』とそればっかり考えていましたが、友だちが真緒を成人式に連れて行ってくれてですね、私自身、悔しい思いはたくさんあるんですけども、それでも、たくさんの素敵な友だちに囲まれていたんだなということを改めて思い知ることができた一日となりました」










