全国の道路で「今日も必ず子どもが亡くなります」
(児島 早苗さん)
「まだまだ、この日本の全国の道路上で子どもが亡くなり、今日も必ず子どもが亡くなります。明日また必ず子どもが亡くなるんです」
「どこまで繰り返さないといけないないのか。なんとかして抑止をしたい」
「事故による死者をゼロにする」取り組みの一つとして、児島さんは犯罪や事故に巻き込まれ命を失った人たちの声を届けるアート展「生命のメッセージ展」に参加しました。
(児島 早苗さん)
「この『生命のメッセージ展』の主役は、交通事故・犯罪事件で亡くなった当人たちの、等身大パネルが会場に並ぶアート展です。死者ばっかりです。2001年に、東京駅の広いコンコースで第1回が始まりました」
生命のメッセージ展では、悪質な交通事故や犯罪被害などによって、命を奪われた犠牲者やその遺族のメッセージが、等身大のパネルとともに展示されています。被害者たちは「メッセンジャー」として声に発することのできない思いを語り掛けます。
足元に並べられた靴は、悪質な交通事故などによって命を奪われた犠牲者が、生きていた時に使っていたものです。児島さんの息子・健仁さんの等身大パネルも、会場に並びました。
(児島 早苗さん)
「死者ばっかりが並ぶこんな展示に、人が来てくれるんだろうか、来た人は入り口から中に入ってくれるだろうか、誰にも分かりませんでした」
【画像④⑤】は、商店街で開催された「生命のメッセージ展」です。
開催当初児島さんは、果たして展示会に関心を持ってくれる人はいるのか、疑問を持ったと言います。しかし、想像していたものとは違いました。
(児島 早苗さん)
「柱の影から見ていると、9歳、10歳くらいのひょろっとした男の子がやってきて、偶然、息子の前で止まりました。その子が関心を持つ内容では決してありません」
「けれども、その男の子は息子の前にじっと立っていました。メッセージを読んでくださっているようです。その瞬間、この『生命のメッセージ展』は老若男女、年齢全く関係ないんだ。子どもに分かるんだ」
子どもにも思いは伝わる。そう確信した児島さんは、生命のメッセージ展を全国の学校や街頭などでも開催するようになりました。










