1年に渡る修行...「旅に出る画家」のきっかけに
今年3月まで約1年間、掃除や受付などをしながら伝統や風習を学びました。ここには、旅に出て描くきっかけの一つになった作品があります。
(武久輝也さん)
「今年の干支がへびですので、それを奉納させて頂いた絵馬【画像⑮】になります」

黒い板をベースに描かれた三匹の白いへびの絵馬。神社の一室を借り、約半年をかけて描きあげました。
作品の根底にあるのは武久さんが修行で学んだという「天地人」の教えです。作品には、天の神々、大地の自然、人々の生活が調和することで成り立っている世界観を表現しました。
(武久輝也さん)
「天地人という話を神社で働く中で学ばせて頂いたので、それを自分なりに解釈して、一番上のへびが天を敬い、こっち【画像⑯】が地を進み、人と向き合うみたいな、そういうイメージで書かせて頂きました」

3匹のへびそれぞれに武久さんの「天・地・人」への思いが込められています。
(吉備津彦神社 禰宜 中川基嗣さん【画像⑰】)
「ここまでリアルな絵馬を私も見たことがなかったので、非常に感銘を受けておりますし、これまでリアルに描いたら逆に出てきそうな感じを受けるんですね。おそらくどこの神社に掲げられても類を見ない絵馬だと思いますね」
