あす(26日)から岡山市のある場所で美術展が始まるのを前に、きょう(25日)作品の設置作業が行われました。会場は意外な場所。展示で表現するのは「不完全な美の世界」です。

(平松咲季記者)
「おはようございます。こちらは何ですか?」

(造形作家 細見博子さん)
「これはガラスの玉なんですけど、雫に見立てたガラス玉を並べます」

造形作家の細見博子さん。持ち込んだのは、いびつな形をしたガラスのオブジェです。

(造形作家 細見博子さん)
「お庭がすごく素敵なので、前からここで展示できたらいいなと思っていましたた」

あす(26日)開幕する美術展。準備が進められているのは、岡山市中区の禅寺・曹源寺です。現代アートや備前焼の作家15人が手がけた約40点の作品が境内を彩ります。テーマは「不完全」。寺の境内に漂う空気感とともに、日本人特有の美意識を表現します。

(曹源寺美術展 監修 近重博義さん)
「完全を求める西洋の美意識と違って、東洋の美意識というのは、不完全を受け入れる。少し歪んでいたり割れがあってもそこを楽しんでみたり」

「せーの」

アオサギをモデルにしたというこちらの作品は、錆びた鉄からできています。

(鉄の造形作家 井内誠一さん)
「あんまりステンレスとか綺麗なものには魅力を感じんからね、錆びの良さがあるから。これは年を取ったものですから。あと何年かしたら朽ちてボロボロになって土に戻っていくからね」

不完全なものに魅力を感じる日本人。そんな日本の美を、見る人に伝えたいという寺ならではの美術展です。

(曹源寺 美術展監修 近重博義さん)
「人間は不出来なものなんだから、どこかで許し合おう、一歩引こう。調和とか和とかそういうものを求める心に繋がっているんだと思います。ぜひ美術の世界と共に見ていただきたい」

わびさびの禅の世界が拡がる美術展。完璧でないからこその美しさが、そこにあります。