養蜂を通じて地域に貢献 山椒栽培も始まる

地域の活性化に繋がればと野村さんから始まった岡山の郵便局での養蜂。今では、養蜂の面白さ・ミツバチの可愛らしさに触れた、同僚の郵便局長らも野村さんの活動に賛同しその輪は岡山市・吉備中央町などに広がっています。現在巣箱は、郵便局の屋上や郵便局長の実家、さらにはOBが所有する山など8か所に設置され、約20万匹の二ホンミツバチが飼育されています。養蜂を始めると聞いた郵便局の職員は。

(岡山津島郵便局 遠藤美緒さん)
「びっくりしました。成り立つとは、私は思っていなかった。そんなこと(街中で養蜂)ができるなんて知らなかったから」

(岡山津島郵便局 土山暢利さん)
「蜂はちょっと怖いなってイメージがありましたけど、仕事だけでは味わえないというか、やっぱり自然界の凄さというか感じます」

(岡山津島郵便局 野村和正局長)
「郵便局の会社の方には、CSR活動に登録しているので、本業に支障が出ない程度にお世話をしてもいいよと、で、このミツバチの養蜂を通じて地域に貢献してくださいというのが条件でやらしていただいています。認めていただいています」

郵便局での養蜂を始めて以降、活動に参加する郵便局員らは、地域の環境や生態系により目を向けるようになり、色々な輪も出来始めています。

(岡山津島郵便局 野村和正局長)
「養蜂をするにあたって、地域の方とお話をする機会が多くなって、耕作放棄地と呼ばれているところが目立ってきて大変なんだという話になって、それだったら我々でお手伝いできるようなことが何かあるかなということで、始まったのが山椒栽培」

巣箱を設置している岡山市御津地区では山椒栽培を始めました。耕作放棄地が増えると害虫や雑草などで土地が荒れ、結果、ミツバチの数にも影響してきます。そのミツバチが育つ環境を維持するためにも、このような里山保全が重要となってくるのです。また山椒の栽培はイノシシが強い香りを嫌うことから獣害対策にもなり、さらには収入源としても期待されるといいます。

(山椒を栽培しているゴキゲンふぁ~む藤元実さん)
「郵便局ならではみたいなところもあるんかなって気はしましたけど、地域密着というところでね。耕作放棄地をどうにかしてくれとか、そういう話が郵便局から出ていると」