政令市ワーストと言われる交通渋滞対策の切り札とされる自転車。シェアサイクルが好調な一方で課題もあるようです。

熊本市で自転車の問題について考える協議会が開かれました。

その中で報告されたのがシェアサイクル『Charichari(チャリチャリ)』についてです。

熊本市の担当者「(Charichariの)開始当初と先月を比較するとポート数は1.5倍、車両台数は約8倍、利用回数は約9倍となっています」

自転車や公共交通機関の利用を促進しようと去年4月から実証実験が始まった『Charichari(チャリチャリ)』1日の利用者が先月、1000人を超え過去最多となりました。

そして、利用者の約20パーセントが元々はマイカーを使っていた人でした。

熊本市自転車利用推進課 酒井伸二課長「(熊本市は)非常に渋滞が多い街だと言われていますので、マイカー利用の転換が20%ほど見られていることからしても渋滞解消の一助になっているのかなと」

渋滞解消以外にもシェアサイクルの効果に期待がかかるのが…

記者「熊本市の放置自転車の保管所です。こちらでは去年1年間で2000台以上の放置自転車を取り扱ったということです」

歩道の通行などに支障をきたす放置自転車。2012年は熊本市内でおよそ6500台ありました。

その後、中心市街地や駅を放置禁止区域に指定するなど、対策をし減少していますが、まだ年間2000台以上が放置されています。

酒井課長「そういった中でシェアサイクルの取り組みというのも(放置自転車)の削減にも大きく効果があるかなと」

自転車の取り組みの成果が徐々に出ているなか、協議会では課題も指摘されました。

熊本市の担当者「(新水前寺駅駐輪場は)朝夕を中心に収容台数を超えて駐輪されていて、駐輪スペース外の駐輪も発生している」

自転車の利用を呼びかける一方、駐輪場の整備が十分ではないのです。

そこで熊本市は今、主要なバス停と連結した新たな駐輪場の設置を目指していますが簡単ではないようです。

酒井課長「駐輪場がうまく使われるような場所に見つけられるかという大きな課題がある。そこを含めて実現可能性の高い駐輪場の整備計画を練っていきたい」