肥後銀行(本店・熊本市中央区)は、大手保険会社3社から受け入れていた出向者が、銀行の顧客情報約8000件を漏えいしていたと発表しました。

漏えいをしていたのは、東京海上日動火災保険、第一生命保険、損害保険ジャパンの3社から肥後銀行に受け入れていた合わせて5人の出向者です。

肥後銀行によりますと、出向していた5人は2018年5月から2024年7月の間に、肥後銀行で火災保険や生命保険を申し込んだり、申し込みの相談をした人や企業のうち、契約者の氏名や証券番号、企業の従業員の数など、合わせて8021件の情報を出向元の会社などに持ち出していました。

会社別では、東京海上日動は2018年5月~2024年7月に5365件、第一生命は2023年3月~2024年7月に2554件、損保ジャパンは2023年10月に102件でした。

漏えい件数が最も多かった東京海上日動は、肥後銀行に対し「自社のシェアを増やすため、営業先の選定などをする目的で持ち出した」などと説明していて、顧客情報が載った資料を印刷するなどして持ち出していたということです。

肥後銀行が出向元の3社に確認を求めたところ、持ち出した情報はグループ会社が受け取っていたケースはあるものの、営業活動に使うなどの2次被害や外部への流出はないとしています。

肥後銀行は、漏えいが判明した顧客や漏えいの恐れが確認された顧客に個別に連絡するとしたうえで「お客さま情報の取り扱いの重要性を再認識し、再発防止を徹底する」としています。