“上空の気温”と“南よりの風”

その原因の1つとされているのが、「①夜間に上空が冷えること」。太陽の熱が届かなくなり、雲の上の部分が冷えることで、大気の状態が不安定になります。
ただ、これだけが原因であれば、全国どこでも当てはまることになります。
しかし、この時間帯に豪雨が多いのは、九州特有の傾向で、そこには九州ならではの理由があると加藤さんはいいます。
加藤さん「あと1つは②東シナ海の南よりの風が、夜間から朝方にかけて強くなる」

東シナ海からの風が強まるため、湿った空気が九州に流れ込み次々と雨雲が発達。その結果、線状降水帯の発生や豪雨につながるということです。
雨雲のもとになる水蒸気の量は、地球温暖化で増加していると考えられ、近年、九州では豪雨が増えていることも明らかになりました。
加藤さん「ここ47年間で集中豪雨が約2倍に増えている。梅雨期の朝方に限定すると7.5倍。特に朝方に集中豪雨が増えている傾向があることがわかりました。7.5倍は、私も驚きの数字です」
未明から朝に多い豪雨。予報の現場でも特に警戒している時間帯です。
そして気象台がもう1つ注目したのが夜の時間。