2020年7月の豪雨で流失した熊本県球磨村の橋で、橋桁を架ける工事が始まりました。

工事担当者「ただ今より、橋桁の送り出しを開始したいと思います。送り出し開始」
1年半前に始まった球磨川に架かる沖鶴橋(おきつるはし)の復旧工事。6月5日に行われたのは、全長約180メートルの橋桁のうち50メートルを架ける作業です。

沖鶴橋は、球磨村の渡地区と三ケ浦地区を繋いでいましたが、豪雨でその一部が流失しました。

地元の人「火災にしても救急車にしても遠回りしないといけなかった。あった橋がなかったから、不便でした」
今回、橋桁は「送り出し」という工法で設置されます。

橋桁の後ろにジャッキを設置し、橋桁を押し出して架けるものです。重さ約330トンの橋桁が、1分間に1メートル程という、ゆっくりとしたペースで送り出されていきました。

作業開始から約5時間後、橋桁が橋のたもとから50メートル押し出され、この日の作業は終了しました。


残りの橋桁は大阪の工場から分解して船などで運ばれ、同じ工法で設置される予定ですが、工事完了の時期はまだ分からないということです。