昭和40年(1965)4月、大甲橋(たいこうばし)開通式の映像です。

熊本市中心部を流れる白川(しらかわ)に架かる大甲橋は大正13年(1924)に完成。もともとは熊本市電を水前寺方面へ通すための電車専用の橋として計画されましたが、付近住民の強い要望もあり電車と車の共用橋となりました。

昭和28年(1953)熊本に甚大な被害をもたらした白川大水害で多くの橋が流出した教訓から ”治水も考慮した橋" への架け替えが進められました。大甲橋も拡幅・架け替え工事が行われ、この日開通式を迎えました。

当時ニュースはこう伝えています。「熊本市の白川にかかる大甲橋の架け替え工事が3年ぶりに完成し、きょうから通れることになりました。午前9時半から開通式が現場で行われ、秋竹九州地方建設局長や寺本熊本県知事をはじめ来賓多数が出席、神事が行われました。


このあとおよそ1500人の市民が見守る中を秋竹局長、寺本知事が紅白のテープにハサミを入れ、岡村勝善南熊本病院長夫妻らが渡り初めを行いました。

架け替えられた大甲橋は長さ106メートル、幅32メートルで昔の橋より長さが32メートル長く、幅は2倍となり、1日平均3万台の車は楽にさばけるということで、3年ぶりの開通に市民の喜びもひとしおのようです。」