海外では健康志向を背景に日本茶の人気が高まっています。世界の市場を狙って八女茶の最高級ブランドを瓶詰めしたボトリングティーが完成し24日、お披露目されました。
◆4品種からなる“最高級ブレンド”

全国有数の茶の生産地、福岡県八女市。八女茶発祥から600年の節目となる今年、世界市場を狙った新たな挑戦がはじまりました。公開されたのは八女茶の最高級ブランド八女伝統本玉露を使ったボトリングティー「YAME(やめ)」です。4品種をブレンドし、旨みと甘みを最大限に引き出すためマイナス1℃から2℃で約10時間かけて抽出しています。
◆500ミリで2万7000円

RKB三浦良介「高級緑茶の玉露をワインのように楽しんでもらおうと開発されました。ワイングラスで食事と一緒にいただきます」

試飲した人「玉露の甘さとまろやかさが入っていると思います。これだったら外国の人にも喜んでいただけるかなと思います」「口に入れたときから味が変わっていく感じ。魚とかチーズとかも合うんじゃないかな」
世界的なソムリエフランソワ=シャルティエ氏が監修したボトリングティー、価格は1本500ミリリットルで2万7000円。「食事によりそう」をコンセプトに国内外の高級レストランでの流通を目指しています。今回は100本限定生産で、そのうち50本はスペインへの輸出が決まっています。
◆海外展開のための「ボトル」
福岡では今年1月にキャナルシティ博多の横にオープンしたレストランで味わえます。

GohGan福山剛シェフ「旨みもすごくあって香りもあるので、ペットボトルのお茶とは全く別物。魚料理はもちろん、お肉料理、デザートまですべてに対応できるようなお茶だと思いました」
八女伝統本玉露推進協議会は2016年から香港やニューヨークで試飲会を実施するなど、八女茶のブランドを高める活動を進めてきました。海外のシェフやソムリエなどから八女茶に対して高い評価を受ける一方で気がついたのは、茶の文化を知らないスタッフが茶葉からお茶を淹れる難しさでした。
八女伝統本玉露推進協議会・小柳俊郎さん「一番の課題は茶葉を海外のシェフにいれてもらうことが難しいことです。ボトリングにしたのは、安定した味で飲めるのと、ワインと一緒に流通しどのレストランもワインボトルと同じオペレーションでサービスしていただけるからです。八女という言葉が世界中で日本茶の産地とわかるブランドに育てるのが目標です」
◆日本茶の輸出は年に約204億円

海外では健康志向を受けて日本茶の人気が高まっていて2021年の緑茶の輸出額は前年比26%増の約204億円あまりと、過去最高を更新。かつて砂糖入りの甘いお茶が主流だったアメリカでも今は甘くない日本茶が人気で、ニューヨークでは八女茶を扱う店もオープンしています。
全国茶品評会で22年連続、最高賞の産地賞を獲得している八女伝統本玉露。高級なボトリングティーで海外での認知度がさらに高まることが期待されています。







