九州大学の研究グループは、大腸がん再発の原因となる「がん幹細胞」を新たに発見したと発表しました。がんの根治につながる新たな治療法の開発が期待されています。
◆再発を強力に抑える方法

アメリカの雑誌に8日掲載されたのは、九州大学生体防御医学研究所の中山敬一主幹教授のグループが新たに発見した大腸がん再発の原因となる「がん幹細胞」についてです。研究グループによりますと、がん幹細胞の中に特定の遺伝子が現れると休眠状態となり、抗がん剤が効かずに再発していました。そこで、この遺伝子を取り除いて抗がん剤による治療を行ったところ再発を強力に抑えられることが分かったということです。
◆抗がん剤治療ではできない「根治」につながるか

大腸がんは男性では11人に1人、女性では13人に1人がかかると言われていて、抗がん剤治療後の再発が問題となっていました。今回の発見によって従来の抗がん剤治療だけでは不可能だったがんの根治につながる新たな治療法の開発が期待されるということです。







