福岡県嘉麻市には、3年前に長嶋茂雄さんから色紙などを贈られた中学校があります。長嶋さんからのメッセージを大切に受け継いでいます。

Q.長嶋さんゆかりのものは?
斉藤幸一教諭「こちらになりますね、色紙とユニホーム」

福岡県嘉麻市の嘉穂中学校に飾られている「努力」と書かれた色紙。3年前に長嶋茂雄さんから学校に贈られた色紙です。

学校には長嶋さんの写真と背番号3のユニホームも飾られています。

当時の中学2年生が道徳の授業で長嶋さんの現役時代とリハビリ生活を描いた物語「へこたれない心」を学びました。
その話に感動した67人の生徒が一人一人メッセージを書いて長嶋さんに送ったところ、お礼として直筆の色紙などが贈られてきたそうです。

当時2年生の担任の1人 斉藤幸一教諭「思いもしなかったので、驚きと感謝の気持ちでいっぱいだった」
色紙には長嶋さんからのメッセージも添えられていました。
長嶋茂雄さんから生徒たちに届いたメッセージ全文

嘉麻市立嘉穂中学校の生徒の皆様へ
この度は、メッセージをいただきまして、誠にありがとうございました。
みなさんが心を込めて書いてくださったメッセージをひとつひとつ、しっかりと読ませていただきました。
私のことを知らない皆さんが、「道徳」の授業をきっかけに興味を抱いてくださり、そして、感動までして下さったことに、嬉しく、逆に私の方が、勇気をいただきました。つつしんで御礼申しあげます。
先日、私は、86歳になりました。みなさんからすれば、ごく普通のおじいちゃんにしかすぎません。
ただ、そんな私が、今でも大切にしている思いが、この度、みなさんが教科書で学ばれた「へこたれない心」です。
そして、そのへこたれない心を作っている源が、「努力」なのです。努力とは、あることを成し遂げるために、休んだり怠けたりすることなく、一生懸命、つとめあげることを言います。
聞きなれた言葉ではあるけれど、実は、とっても意味が深い、格好いい言葉なのです。
そこで、私は、未来を担うみなさんに、この度、その言葉を贈ろうと考え、色紙にしたためました。
利き腕ではないため、左手で思いを込めて、ゆっくり、ゆっくり、時間をかけて、そして、みなさんの顔を想像しながら、書き上げました。
負けそうになった時、くじけそうになった時は、ぜひ、へこたれない心を思い出して、努力にはげんでください。
この度は、本当にありがとうございました。
2022年3月 長嶋 茂雄


真次隆教諭「非常に残念な気持ちですけど、縁もゆかりのない嘉麻の地で本当に大スターが手紙とか色紙とか贈ってくれて、うちの生徒のためにやってくれたのは非常にうれしく思っています」

斉藤幸一教諭「へこたれない心を部活も勉強も努力ということを生徒たちに伝えて、これからも自分の心に留めながらがんばっていきたい」