いつ起こるか分からない災害。
災害時には、障害者や高齢者の死亡率が高くなるといわれています。
避難所の環境などが原因で避難をためらい被害が大きくなると指摘されていて、障害者が適切に避難できる環境を整える取り組みが進んでいます。
災害に弱い「障害者・高齢者」をいかに救うか

九州大学(防災心理学) 杉山高志 准教授
「災害時にはいわゆる要配慮者・障害のある方や高齢の方というのが非常に死亡率が高いということが言われております」
災害時に一人でも多くの命を救うために何ができるのか、防災心理学を専門とする九州大学の杉山高志准教授は2月、福岡県久留米市で報告しました。
これは、官民協働プロジェクト「“いつも“の関係が“もしも“の時にキドウ(起動・機動)する」の一環で、民間が行政と協力しながら日常の「いつも」の関係を災害時の「もしも」の際に役立てようと開催されたものです。
聴覚に障害 聞こえなくても避難できる方法は
今年1月、久留米市で地震発生を想定して行われた避難訓練。

訓練につきものの大きな音がしない中、聴覚に障害がある夫婦が自宅から車で避難所に向かう手順などを確認していきました。

久留米市は聴覚に障害がある人とのコミュニケーションを円滑にするため、絵で説明する災害時コミュニケーション支援ボードを用意していました。
訓練では絵がもう少し大きい方が見やすいという意見も出るなど、避難所運営の課題も見えてきました。
訓練プロジェクトの事務局 北岡さとみ さん
「障害のある方たちが実際に避難をできる環境が分からないというのと、分からないがゆえに避難をするという選択をしないというのが一番の課題なので、行った先でどのように過ごせるかとか、どういうコミュニケーション手段が必要か、どういう物品が必要か。そういったものを私たち勉強したくて訓練を実施しています」







