福岡県内には福岡市中心部を通る警固断層帯のほか、西山断層帯や福智山断層帯など多くの断層があります。
そうした中、福岡県南部の筑後地方にも、文献が残る中で日本最古の地震を引き起こした水縄断層があります。
1300年あまり前に何が起きていたのでしょうか?
10キロの地割れ 日本最古の「筑紫国地震」

RKB 土橋奏太記者
「日本で最も古い歴史書・日本書紀です。この中を見てますと、はっきりと筑紫国、今でいう筑前・筑後地方の大地が動いたと記されています」

天武7年、今から約1300年前の西暦678年。この地で起きた「筑紫国地震」。文献に残る日本最古の地震とされています。

久留米市文化財保護課 水原道範さん
「この月に筑紫の国、大きに地動る。大きな地震があったと、地面が割けること広さ二つえ、長さ三千余ということで、一丈というのが約3メートル、二つえですから6メートルの幅で地面が割れたということです。長さ三千余なので約10キロにわたって地割れが続いたと」
断層には”地震の痕”が

「筑紫国地震」の震源とされるのが水縄断層。現在の福岡県久留米市からうきは市にかけて東西に約26キロメートルほど伸びる活断層です。

断層の上に建つ味水御井神社を訪ねてみると、約1300年が経った今でも当時の地震の痕が残っていました。

RKB 土橋奏太記者
「私の後ろに広がる5メートルの崖ですが、実は断層のずれによって形成されたんです」

久留米市文化財保護課 水原道範さん
「5メートルくらいありますね。かなり急な坂ですね。断層の片方が上がっていた、こちらはそのまま動かずに、こちらがずっと高くなっていった状況ですね」