コロナ禍3回目の年末年始をまもなく迎えます。感染者数が増加傾向にあるなか、旅行需要に回復の兆しは出ているのか、現状を取材しました。
大分県別府市鉄輪の「おにやまホテル」。フロントでは多くの宿泊客がチェックアウトを済ませていました。
(宿泊客)「いっぱい飲みに来ました。年内はないかもしれないけど来月にまた来る」「家族で久しぶりに旅行した。全国旅行支援が始まってからは1泊2日であちこち旅行している」
ホテルでは12月の宿泊予約が去年と比べて15パーセント増え、コロナ禍前とほぼ同じ水準にまで回復。10月に始まった「全国旅行支援」に加え、外国人観光客の入国規制緩和が大きな要因です。
(おにやまホテル・衛藤昭治支配人)「今年は28日頃から来年の元日頃までピークを迎える形になる」
この年末年始は客室がほぼ満室に。全国的に新型コロナの感染者数は増加傾向にありますが、ホテルではキャンセルもほとんどなく書き入れ時を迎えることができそうだと安堵しています。
(おにやまホテル・衛藤昭治支配人)「現在は新型コロナ患者の増減に対してのお客さんの増減はあまり影響がない。正月に人が動くとまた増えるとか心配はあるが気をつけながら旅行してもらえたらうれしい」
県が20日に公表した調査結果によりますと11月の県内のホテルや旅館を利用した宿泊者数は36万9000人余りで今年最多に。また、国は年末で終了予定の「全国旅行支援」について、1月10日から割引率を下げて再び実施すると発表しました。
一方、大分市にある旅行代理店からは例年需要が落ち込む年末年始後の底上げにつながると期待の声があがっています。
(オーシートラベル・齋藤充吉専務)「本来は全国旅行支援がなくても通常の形に戻るのがありがたいけど、ほぼほぼ客が戻ってきつつあるので申し込みが順調にいけばいいと思う」
3年ぶりに行動制限のない年末年始。第8波への懸念は残るものの、旅行需要には回復の兆しが少しずつ見え始めているようです。