ことし3月、長崎県佐世保市で妻を殺害したとされる男の裁判員裁判で、長崎地裁は26日、懲役8年の実刑判決を言い渡しました。

判決を受けたのは佐世保市世知原町の無職、前田敏臣被告75歳です。

判決文などによりますと、前田被告はことし3月、佐世保市世知原町の自宅で、妻・英子さんの首を長さおよそ20センチの刺身包丁で突き刺し、殺害したとされています。

26日の判決公判で長崎地裁の太田寅彦裁判長は「ためらうことなく無抵抗の妻を突き刺しており、強い殺意に基づく相当危険な犯行」と指摘。
「一方で、前田被告に経済的な余裕がなく、自らも脳梗塞の疑いがある中で寝たきりの妻の世話が必要だったことなど非難の程度を弱める事情もあった」として求刑15年に対し懲役8年の実刑判決を言い渡しました。