ニューズナウではシリーズで、今年の出来事を振り返る「かごしまこの1年」をお伝えします。1回目は事件・事故、そして相次いだ災害です。

1月、三島村の硫黄島で山林火災が発生。発生から5日後に鎮火し、サッカーコート9面分に相当する6万3000平方メートルの山林が焼けました。近くの橋の補修工事で出た火の粉が原因とみられています。

5月、奄美市内の宿泊施設などで中国籍の男3人が、国の許可を受けずに天然記念物のオカヤドカリ数千匹、あわせて160キロを所持した疑いで逮捕されました。3人は「販売目的で捕獲した」と供述し、罰金30万円の略式命令を受けました。

平成以降の国政選挙で最大の買収事件です。夏の参院選で、従業員らに投票の見返りに現金を渡す約束をしたとして、9月、鹿児島市のパチンコ店「モリナガ」の社長らが逮捕されました。その後、モリナガの従業員117人が書類送検され、うち幹部社員ら10人が略式命令を受けました。

今年はSNSを悪用した詐欺被害が相次ぎました。

MBCのタレント、野口たくおさんのなりすましアカウントも…。
今年、県内で確認されたうそ電話やSNS型の詐欺は、これまでに486件。被害額はおよそ24億6000万円で、去年の同じ時期に比べ8億円余り増えています。
一方で、県警の不祥事が後を絶ちません。

県警は去年8月、一連の不祥事を受け、再発防止策を策定しました。しかし、その後も当時の捜査二課長が不同意性交などの疑いで書類送検されるなど、6人の警察官が懲戒処分に。
県警は再発防止策を見直し公表したものの、報道機関のカメラを会場に入れなかった対応などに、県議会でも疑問の声が上が…。
(県民連合・上山貞茂県議)「何かまだ隠しているのではないかという疑念を抱かざるを得ない」
(県警・岩瀬聡本部長)「カメラ撮影などを伴わない記者レクの形で県民への説明責任を果たせると考えた」
災害も相次ぎました。

トカラ列島近海で地震が頻発し、6月以降、十島村の悪石島を中心に震度1以上を2300回以上観測。7月3日には震度6弱を観測しました。悪石島・小宝島の住民のべ70人が島外に避難しました。

さらに、6月は霧島連山の新燃岳で7年ぶりに噴火が発生。鹿児島空港は降灰で欠航が相次ぎました。霧島の温泉街にも影響が。

今年は、記録的な大雨も…

8月、県本土で線状降水帯が1日に2度発生。霧島市では、8月平年ひと月分の2倍にあたる500ミリ以上の雨が1日で降り、大雨特別警報が発表されました。

集中豪雨で、姶良市蒲生町では土砂崩れで1人死亡、霧島市と姶良市であわせて5人がけが。住宅およそ1400棟に床上浸水などの被害が出ました。

さらに、8月下旬にも台風12号に伴う記録的な大雨が、南さつま市や鹿児島市を襲いました。

記録的な大雨で5人けが、254戸の住宅が浸水などの被害を受け、連日、復旧作業が続きました。
災害も相次いだ2025年。命を守る大切さを感じた1年でもありました。







