佐賀県警の科学捜査研究所の元男性職員が、およそ7年半にわたってDNA型鑑定の結果をねつ造していた問題を受け、鹿児島県弁護士会は29日、不正行為を非難する会長声明を出しました。

DNA型鑑定は、事件や事故で被害者や容疑者を特定するために行われるもので、裁判では有罪か無罪かの判断に影響する極めて重要な証拠になります。

佐賀県警ではおよそ7年半にわたって、実際に行っていない鑑定をねつ造したり、数値を改ざんしたりしていました。不正は分かっているだけで130件にのぼります。

鹿児島県弁護士会は29日に会見を開き、不正行為を強く非難するとともに、県警や地検を含めた全国の捜査機関に対し、これまでの捜査で同様の不正がなかったのか検証するよう求めました。

(県弁護士会 野平康博 弁護士)「今回の不正は氷山の一角ではないかということを我々は強く懸念している。法制度・警察制度は一点の曇りもないような運用がなされるべきだというのが、我々、弁護人としての立場」