担い手不足などにより途絶えていた鹿児島市下福元町の民俗芸能「玉利の鎌手踊り」が23日、およそ30年ぶりに復活しました。

「玉利の鎌手踊り」は、鹿児島市下福元町の玉利集落の民俗芸能で、市の無形民俗文化財に指定されています。

豊作や無病息災を祈って240年ほど前から毎年旧暦の6月と11月に奉納されていましたが、踊り手となる住民の高齢化もあり、この30年ほど奉納されていませんでした。しかし、伝統を受け継ごうと市民有志が踊り手を募り、残された30年ほど前の映像などを参考に練習を重ねてきました。

そして23日、小学4年生から40代まで11人が、およそ30年ぶりに復活した踊りを披露しました。指導した玉利集落の米玉利一義さんも、復活した踊りに見入っていました。

(踊りを指導 米玉利一義さん)「わっぜぇ(とても)上手。これ以上はない」

そして、鎌と棒を打ちあう勇壮な姿に、感無量の表情を見せていました。

(米玉利さん)「考えてもいなかった。踊ってくれることを。できたらずっと続いていってほしい」

(親子で踊りを披露 真辺将人さん)「30年前の映像しかなかった。みんなで見ながらここどうだろう、ああだろうと何回も試行錯誤しながら練習した」
(娘・瑠菜さん)「できたところ、頑張ったところをみんなに見てもらえてうれしかった」

踊りを復活させたメンバーは、今後も新たな踊り手を募り、踊りを続けたいとしています。