鹿児島県がドルフィンポート跡地に計画している総合体育館の整備を巡り、賛成派、反対派それぞれの活動が活発になっています。屋内スポーツ競技団体が先週、賛成の意思を確認した一方、計画の見直しを訴える団体は署名活動を続けています。
(県屋内スポーツ競技団体 増留貴朗世話人代表)
「屋内スポーツが抱えている問題、県の体育館の老朽化に始まる。狭隘で(狭くて)、国際大会や全国大会も開けないことを分かってほしい」
県は鹿児島港本港区のドルフィンポート跡地に、新たな総合体育館=スポーツ・コンベンションセンターを整備する計画で、2027年度から2028年度の完成を目指しています。
県議会は9月議会で、整備に反対する陳情のほとんどを不採択とし、議会としても計画を容認しています。
県内に17ある屋内スポーツ競技団体は「築60年以上が経つ総合体育館は施設の老朽化が進んでいる」として、早期整備を求めていて、今月28日に代表者が集まり、計画への賛成の意思を確認しました。
(県屋内スポーツ競技団体 増留貴朗世話人代表)
「自分たちの実情をどう訴えたらいいか。反対世論との戦いを勝ち抜かなければいけない」
一方、ドルフィンポート跡地への整備計画には「景観が損なわれる」などと反対する声も根強く、鹿児島市のNPO法人は、計画の是非を問う県民投票を求めるオンラインの署名活動を今年9月から行っています。
(薩摩リーダーシップフォーラムSELF 坂口修一郎監事)
「ドルフィンポート跡地は一等地。そこに体育館という特定の目的だけのものを建てるというのは非常にもったいない。桜島の景観をふさいで、ずっと建て続けることを本当にみんなが良しとするのか、ちゃんと議論するべきだと思う」
署名は今月31日までに1万1645人分が集まっていて、NPO法人は県民の1割に当たる16万人を目標にしています。
一方、屋内スポーツ競技団体は、NPO法人が求めている県民投票について「経費がかかる」などと反対していて、今後、改めて塩田知事に計画賛成の意思を伝える予定です。