霧島連山の新燃岳の噴火警戒レベルが30日、7年ぶりにレベル3の「入山規制」に引き上げられました。気象台は引き続き、警戒を呼びかけています。
新燃岳ではここ数日、火山性地震が増えていて、山体の膨張を示す地殻変動も観測されたことから、気象台は30日、噴火警戒レベルを2の火口周辺規制から3の入山規制に引き上げました。
新燃岳では火口直下を震源とする火山性地震が増減を繰り返していて、29日が251回、30日は106回、31日は午後5時までに4回、観測されました。
気象台は引き続き、火口からおおむね4キロの範囲で大きな噴石に、おおむね2キロの範囲では火砕流に警戒するよう呼びかけています。
(記者)「噴火警戒レベルが3に引き上げられた新燃岳です。きのうと比べて大きな変化は感じられませんが、周辺では警戒が続いています」
新燃岳では2011年、本格的なマグマ噴火があり、気象台は当時と同じように爆発に伴う大きな空振で窓ガラスが割れるなどのおそれがあるとして、注意を呼びかけています。
(霧島市の住民)「不安。2011年の噴火も見ていたから。なんとか無事におさまってくれればいい」
火口からおよそ7キロにあるホテルでは2件の予約がキャンセルされ、10件ほどの問い合わせがあったということです。
(東京からの観光客)「山に登る予定はあったが、辞めて滝を見た」
(宮崎からの観光客)「避難できるよう、道を調べたりしている」
鹿児島県は、火口から半径4キロ以内の立ち入り規制区域内にある高千穂河原ビジターセンターを30日から休館していて、一部の登山道の通行を禁止しています。