北朝鮮による拉致被害者5人が日本に帰国して今月15日で20年です。依然として鹿児島の拉致被害者2人の帰国は実現していないことから、解決を訴える署名活動が鹿児島市で行われました。
(記者)「新型コロナの影響で約1年半ぶりに行われた署名活動には、拉致被害者の家族や同級生が参加しています」
鹿児島市の天文館で行われたのは、拉致被害者、市川修一さんと増元るみ子さんの帰国実現を訴える署名活動です。
修一さんとるみ子さんは、1978年8月、日置市の吹上浜で北朝鮮に拉致されました。24年後の2002年9月に開かれた初の日朝首脳会談で北朝鮮は日本人13人の拉致を認め、うち5人が1か月後の10月15日に帰国しました。
しかし、修一さんやるみ子さんら残る8人について、北朝鮮は客観的な証拠を示さないまま「死亡した」と説明。それから20年、拉致問題は膠着状態が続き、誰一人、帰国できていません。
きょうの署名活動には修一さんの兄・健一さんやるみ子さんの中学時代の同級生らおよそ20人が参加し、拉致問題の解決を訴えました。
(増元るみ子さんの中学の同級生 メイソン始子さん)「風化していない、取り戻すという気持ちを国民に伝えたい。同窓会をしたいから帰って来てほしい」
(市川修一さんの兄 健一さん)「何年待てば弟に会えるのか。歯がゆさでいっぱい。奪還するためには国民の協力が必要」
集まった署名は後日、岸田総理に渡されるということです。