11日は「建国記念の日」です。県内でも賛成・反対双方の式典や集会が開かれました。

鹿児島市中央町で市民団体が開いた、建国記念の日のもとになった「紀元節」に復活反対し思想・信教の自由を守る集会にはおよそ100人が集まりました。

会では九州大学で政治学が専門の出水薫教授が講演し、「終戦後、アメリカによる占領下でつくられた日本国憲法には欠陥もあり、平和を守るためには戦後80年のいま視野を広げて考える必要がある」と述べました。

(九州大学 出水薫教授・政治学)「日本国憲法が平和主義だから我々は常に平和を望んできたし、実践しようとしてきた。そうじゃない。常に世界最強の核保有国に軍事的な拠点を提供してきたのは私たち。いったい誰が誰をおびやかしているのか」

(講演を聞いた人)「時の権力者というかそういう人たちによって歴史は作られたと強く思っている。(建国記念の日は)疑問。日本国憲法はとても大事なもの」

一方、鹿児島市のホテルでは、県の神社庁や日本会議が「建国記念の日をお祝いする県民の集い」を開き、国会議員や県議を含むおよそ100人が出席しました。

式典では戦前に小学校などで歌われた「紀元節」を全員で歌ったあと万歳三唱しました。

その後、靖国神社や、宮城県の塩釜神社の神職だった野口次郎さんが、東日本大震災で亡くなった警察官らと、太平洋戦争の特攻隊員について講演しました。

(野口次郎さん)「日本人の誇りと自信と団結の源を破壊し、民主化と言う美名のもとで占領政策は神話を否定して、最も身近な戦没者とのきずなも断ち切るように行われた」

(出席者)「日本という国の成り立ちがあってそこでいまこうなっている。歴史も全部含めて誇りに思いたい。日本国民という感じ」