5年に1度の「和牛のオリンピック」=全国和牛能力共進会が6日開幕します。前回、日本一に輝き52年ぶりに地元開催となる鹿児島が好成績を残すのか?関係者の期待は高まっています。

鹿児島で52年ぶりに開かれる大会には、過去最多の41の道府県からおよそ440頭が出場します。大会は「種牛の部」と「肉牛の部」の大きく2つに分かれ、1頭のみや3世代1組など9つの区分で競われます。特に、種牛と肉牛の7頭1組で審査される6区は「花形」で、ニーズの多様化に伴い新設された脂肪の質に注目する7区は、今大会の「目玉」です。

霧島市牧園町で開かれる「種牛の部」で審査のポイントとなるのが、発育の良さや体形です。胴の長さや幅など肉になる部分の体積が大きいほど高評価ですが、大きすぎると飼料代がかさむために月齢に応じた発育が求められ、姿や形の美しさも重視されます。

南九州市知覧町で開かれる「肉牛の部」では肉の量や質を評価。口溶けの良さや、うま味などにつながる成分の量を測ります。

鹿児島は前回、総合順位で全国1位でしたが、今回は総合順位をつけないため、各審査区分でのトップや、種牛と肉牛の部で、最も優れた牛に贈られる内閣総理大臣賞の獲得を目指します。

(全国和牛能力共進会県推進協議会 坂元信一推進委員長)「前回以上の成績をとれるように、農家や関係者で」

期間中、全国のブランド牛の試食など一般客向けのイベントも開かれ、前回の宮城大会ではおよそ40万人が来場し、およそ100億円の経済効果があったとされます。九州経済研究所は新型コロナの影響で来場者は減るものの、今回はおよそ43億6000万円の効果を試算しています。

関係者の期待も集まる大会は6日から今月10日まで、5日間開かれます。