鹿児島市立美術館にある、持明院様、通称「じめさあ」の石の像の年に一度の化粧直しが5日行われました。毎年、工夫を凝らしたメイクが施される「じめさあ」ですが、ことしは?

「今、じめさあの顔におしろいのような白い色が塗られ始めました。今年はどんな顔になるのでしょうか」

島津家18代当主・家久の正室だった持明院は、その優しい人柄が多くの人から慕われ、親しみを込めて「じめさあ」と呼ばれていました。1630年に亡くなったじめさあ。鹿児島市立美術館の前庭にある石像は毎年、命日の10月5日に化粧直しされています。

5日は、市の女性職員2人が絵具や本物の化粧品を使い、およそ30分かけて新たな化粧を施しました。近年は、太い眉や赤い口紅が多かったじめさあでしたが、今年は今主流の自然な眉や、ピンクベージュのリップなどで、優しい雰囲気に仕上がりました。


(市広報課 有村玲香さん)「石に化粧をするのが初めてだったので、思うように色が塗れなかったり凹凸があって大変だった」
(市広報課 上床まみさん)「見ていただいた人に温かい気持ちになってもらえたら」

口角が上がり、どこかうれしそうな表情のじめさあ。その穏やかなほほえみが人柄をしのばせるメイクとなりました。