鹿児島県十島村の諏訪之瀬島で、来週、航空便の運航が始まります。27日は飛行場の開所式があり、島民総出で航空便の就航を祝いました。

十島村・諏訪之瀬島の交通手段は週2便の「フェリーとしま2」だけで、鹿児島港から250キロ、およそ8時間かかります。島では、1972年に県外の企業が小型機の離着陸場を整備しましたが、活用されていませんでした。

その後、村が譲り受け、2017年から航空便の運航計画に着手し、今月、飛行場が完成。来月から本格的な運用が始まります。

(記者)「まもなく鹿児島からの飛行機がこの滑走路に着陸します」

開所式では、鹿児島空港から3機の特別機が到着し、諏訪之瀬島小中学校の子どもたちや島民が旗を振って出迎えました。

10月4日から、鹿児島空港と島を1時間半で結ぶ定員3人のセスナ機が、火曜日と金曜日にそれぞれ1往復します。

(諏訪之瀬島 山木保・自治会長)
「大変うれしく思っています。フェリーとしましかない交通手段が、航空機という手段ができたことは画期的なこと」

27日は遊覧飛行もあり、地上からは見ることのできない光景を見た子どもたちは目を輝かせていました。

(小学生)「大自然もあったから楽しめた。島のこともたくさん分かっていいと思った」

(中学生)「すごい気持ちよくて映画の世界にいるようだった。今まで知っていた島と違う一面が見られてすごい楽しかった」

(十島村 肥後正司村長)「住民の利便性は確実に上がる。交流人口をこれから村の振興のひとつと掲げているので、そのきっかけになる」

新日本航空が運航するセスナ便は予約制で、運賃は十島村の住民は片道1万800円、一般の場合、片道6万円です。