毎日長距離を運転するタクシー運転手らが、エコノミークラス症候群になることを予防しようと、移動検診車を使った健康診断が行われました。
エコノミークラス症候群は、水分などを十分に取らない状態で狭いスペースに長時間座り続けることで、血管内に血栓=血の固まりができて詰まってしまう病気です。
毎日、長時間運転するタクシー運転手も発生のリスクが高いことから、鹿児島県霧島市隼人町に本社を置くタクシー会社で、健康診断が行われました。
健康診断では移動検診車を使って、タクシー運転手8人のふくらはぎに血栓ができていないかエコーで検査していました。
(受診したタクシー運転手)
「なかなかこういう機会がないから、やっていただけるだけでありがたい。業務中は感じることはないが、家に帰って浮腫んでいると感じることはある」
「今までで初めての経験で、情報を得られることができてよかった」
検査を行った新潟大学の榛沢和彦特任教授らは、能登半島地震の被災者が車中泊や避難所などでエコノミークラス症候群が起きていないか検査・治療してきた実績があり、タクシー会社でこうした検査を行ったのは全国で初めてだということです。
(新潟大学大学院 榛沢和彦特任教授専門・塞栓症治療)「安心・安全という面で、運転手の健康と交通の安全の両方を考えて、こういった検査が必要と思う」