以前は「鴨池ダイエー」と呼ばれ、多くの人に親しまれたイオン鹿児島鴨池店が今月末で閉店します。鴨池動物園の跡地に建てられ49年。その歴史とこれからを取材しました。

(喜田治男アナ)「私が今立っておりますのは、鹿児島市鴨池動物園跡地にできましたスーパーダイエー鹿児島店の前です」

1975年7月、今のイオン鹿児島鴨池店の前身・ダイエー鹿児島ショッパーズプラザがオープンしました。開店初日は建物を取り囲むように大勢の客が列を作りました。

鴨池動物園が現在の平川動物公園に移転し、その跡地に建てられたもので、総工費50億円、当時の売り場面積はおよそ1万2000平方メートルで現在の6割ほど。食料品や日用品のほか、専門店街には流行のファッションが並びました。

(喜田治男アナ)Q.きょうはどういう目的で?
(客)「ただブラブラです」
(喜田治男アナ)Q.どういうところが楽しい?
(客)「やっぱり広いことでしょうか」

開放的な吹き抜けがある建物中央の広場です。以前は椅子が設けられ、アイスクリームを食べながら、休憩や待ち合わせをする人の姿が見られました。

また、外国の文化を紹介するイベントや、球団・ダイエーホークスが初の日本一に輝いたときには観戦会が開かれました。

野球だけでなく、一時は、小売業界の売上“日本一”を達成したダイエーでしたが、経営多角化の失敗で2004年に産業再生機構の支援が決定。2015年、イオンがダイエーを完全子会社化し、店名のダイエーは“イオン”に変わります。

そして今年、イオン九州は老朽化を理由に今月末で閉店することを決めました。