ニューズナウで先週お伝えした、陸上の世界記録に挑み続ける鹿児島市の100歳の男性ランナー。宮崎市で18日に開かれた陸上大会で、新たな世界記録に挑戦しました。果たして結果は?
18日、宮崎で開かれた九州マスターズ陸上選手権。トラック競技ややり投げなど24種目に300人近くが参加しました。
最高齢は、先月100歳を迎えた鹿児島市の宮内義光さんです。
宮内さんは75歳の時、1500メートルで初めて世界記録を出し、現在も12の日本記録と、95歳~99歳の1500メートルで世界記録を持っています。
「パワーもらわないと」「頑張って走りましょう」
今回、宮内さんが出場するのは、400メートル、800メートル、1500メートルの3種目。100歳から104歳までのクラスでの世界記録が目標です。
ただ、このクラスでの出場者は宮内さん1人です。
(宮内義光さん)「相手がいない。僕1人。400も800も1500も。だから最後まで走らないとだめ。自分との闘い」
最初の種目は、800メートル。この種目で世界記録を出した人はまだいません。
(宮内義光さん)「最後まで走り抜くこと。途中でやめない。最後まで頑張ります」
(仲間)「無理はせんで、自分のペースで」
この日の宮崎市の最高気温は34度。うだるような暑さでも、軽快に走ります。
(場内アナウンス)「宮内義光、鹿児島。400メートルは4分1秒。日本記録更新の可能性が十分に考えられるペースで通過しました」
日本記録は9分47秒7。それを上回るペースです。
(場内アナウンス)「観客の皆様、温かい声援をよろしくお願いします」
タイムは8分24秒36。日本記録を1分以上更新しました。
(一緒に走った60代ランナー)「もしかして後ろから抜かされるんじゃないかと思いながら、自分なりに元気が出た。私も長生きして目標に頑張っていこうと思った」
(宮内義光さん)「取れて良かった。100歳でメダル取れて」
数か月ごとに公表される世界記録の発表までに、宮内さんの記録が抜かれなければ、念願の世界記録に認められます。
ただ、試合を見守った長女のひろ子さんには、気がかりなことが…
(長女ひろ子さん(72))「ちょっと痛そうだった足が。(父の)意地ですよ。なんとか走り切りました」
昼食のあと、400メートルに臨みました。しかし、右ひざの痛みなどが響いてタイムは伸びず、4分13秒93。世界記録には届きませんでした。
(宮内義光さん)「800メートルは良かったから、400メートルはいけると思っていたけど、そうはいかなかった」
最後の1500メートルは、出場を取りやめました。
(鹿児島マスターズ陸上競技連盟 春田武志理事長)「暑いから、まずからだが第一。ご苦労さまでした。日本記録が出たので何よりです」
走り終えたばかりの宮内さんですが、来月、京都市で行われる全国大会をすでに見据えていました。
(宮内義光さん)「京都で頑張る。1500メートルを。全国。800メートルと1500メートルの2種目を頑張る」
100歳で新たな日本記録を樹立した宮内さん。挑戦は続きます。







