警察官を名乗る男に「あなたの紙幣を調査する必要がある」などと言われ、南国市に住む70代女性が、暗号資産関連のアプリをインストールさせられ相手の指示通りに操作したところ、1050万円を騙し取られていたことがわかりました。

高知県警によりますと、2月12日、南国市に住む70代女性の自宅の固定電話に音声ダイヤルの電話があり、音声の指示通りに操作すると、“電話会社の職員”を名乗る男につながりました。その男は「あなたが契約している携帯電話が不正利用されている。警察に代わります」などと話し、電話の相手は“渋谷警察署のノムラ”を名乗る男に代わりました。

そして“渋谷署のノムラ”は「あなたの免許証を使い契約された携帯電話が、詐欺に使われている。詐欺の被害金があなたの口座に振り込まれている可能性があり、紙幣調査をする必要がある」などと説明しました。

その後“渋谷署のノムラ”から「コミュニケーションアプリで紙幣調査の指示をする」と言われた女性は、SNSで“渋谷署のノムラ”とやり取りをしていましたが、「別事件が入った」という理由で、やり取りの相手が“渋谷警察署・金融犯罪係のタカハシ”を名乗る男に変わりました。

“タカハシ”は、ビデオ通話で警察の制服を着た姿や名刺を見せたほか、「紙幣調査に必要だ」として、暗号資産関連のアプリのインストールと、金融機関で新たに口座を開設するよう指示してきました。

そして「紙幣調査には、全ての口座にある万以上のお金を新しい口座に入れてもらう必要がある」と言われた女性は、指示通りに、複数の口座にあった1050万円を2月18日に新たに開設した口座へと移し、指示に従って暗号資産のアプリを操作したところ、口座に移した1050万円が暗号資産に変えられて送金されたということです。

その後2月19日夜に、やり取りをしていたコミュニケーションアプリのアカウントが消え相手と連絡がとれなくなったことから、女性は詐欺だと気づいたということです。

高知県内では今年に入り、特殊詐欺の被害が14件発生していて、被害総額はおよそ1億2871万円にのぼっています。

県警は「犯人からの接触を防ぐため、知らない番号からの電話には出ないこと、事前対策をとっておくことを意識してほしい。警察官を名乗る者が『新規口座の開設』『携帯電話の新規契約』『アプリのインストール』を要求してきたら絶対に詐欺だ」と注意を呼びかけています。