おととし6月、愛媛県今治市内の自宅に火を付け同居の母親を殺害した罪に問われている男の裁判員裁判の初公判が開かれ、弁護側は無罪を主張しました。
現住建造物等放火と殺人の罪に問われているのは、森松良和被告(59)です。
起訴状などによりますと森松被告はおととし6月、今治市美保町の自宅でガスを漏らして火を付け全焼させた上、同居していた当時92歳の母親を殺害したということです。
この火災で森松被告も煙を吸って一酸化炭素中毒となり治療を受けていました。
松山地裁で開かれた10日の初公判で、森松被告は「母ちゃんを殺すつもりはなかった」と述べ起訴内容の一部を否認しました。
検察側は、当時、統合失調症だった森松被告が母親の介護の先行きを悲観して心中を図ったとして「殺意があった」と指摘。
これに対し、弁護側は「心神喪失状態だった可能性がある」として無罪を主張しました。
判決は、1月24日に言い渡されます。