経営悪化などを理由に移転計画が見直されていた愛媛県立今治病院について、中村知事は28日、病床数を削減して整備費用を圧縮した上で、2030年の移転を目指す方針を明らかにしました。

県立今治病院をめぐっては老朽化に伴い、今治新都市への移転、建て替えが計画されていましたが県は、今年2月、建設コストの高騰や病院の経営悪化を理由に、見直しを発表していました。

これについて中村知事は28日会見を開き、病床数を当初の240床から215床に減らし、整備費用を20億円以上圧縮した新たな計画を明らかにしました。

計画の見直しにあたり、地域の医療機関がこれまで以上に移転後の今治病院との連携を強化し支援することを確認したほか、今治市は医師会と協力して看護師確保に向けた支援制度を創設するということです。

(愛媛県・中村時広知事)
「今後とも今治市、医師会と地域の医療関係者と連携協力し、将来にわたって今治病院が圏域の中核病院としての役割をしっかり果たすことができるよう、1日も早い開院に向けて取り組む」

当初の計画で2029年以降となっていた移転の時期について、中村知事は「2030年を目指して進めたい」と述べました。